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有限会社ホクシス
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システムの保守費をどう考えますか 
お客様が開発会社にシステムの開発を依頼し、開発が終わってシステムが順調に稼動し始めると、「保守契約」というお話が出てきます。
このときにお客様からいただく「保守費」についてお話しましょう。

■保守費とは

開発が終わってシステムが「めでたく」稼動し始めると、開発会社は保守モードに入ります。
開発資料を整理して、今後のシステムの安定稼動をサポートしていくため、問題が発生した場合に対応が取れるような体制を敷くわけです。
開発時に比べて作業量としては小さくなりますので、関係するメンバーの数も減ります。
ただし、何か問題が発生した場合や、お客様から問い合わせがあった場合などにすぐに対応が取れるように、担当者間の引継ぎや資料の準備を十分に行なって、社内の体制を用意しておくわけです。
このために、お客様との間で「保守契約」を結び、毎月「保守費」をお客様からいただくことになります。

保守費は、通常毎月一定の金額で、作業量に応じて追加費用が発生することもあります。
毎月一定ですので、「何も起こらなかった(システムが安定稼動していたり、お客様から問い合わせがない)」場合でも支払いは発生します。
■保守費は一種の保険

「何も起こら」なくても費用が発生するのはおかしいような気がしますが、開発会社からすると、「それなりの体制を用意している」わけですから無料というわけにはいきません。
一方、お客様からすると、初期の開発費を払ってシステムを開発したわけですから、システムが安定稼動する(つまり、何も起こらない)のはあたりまえで、「何か起こった場合のためにお金を払う」のは納得できないと考える方もいるかも知れません。

保守費とは一種の保険と考えてください。
システムが安定稼動していれば「めでたし、めでたし」なのですが、色々な問い合わせをしたり、問題が発生した場合にすぐに対応してもらうため、待機してもらうための費用と考えることができます。

■システム稼動後に何が起こるのか

では、システム稼動後に何が起こるのでしょうか。
理想的には、システムは安定稼動していて、お客様もそのシステムを大いに活用して本来の業務がとっても円滑に進む、となるのでしょう。
ところが、現実はなかなかそううまく行きません。
開発会社はお客様からの電話やメールの対応に追われることになるのです。

システム開発時には、システムの仕様についてお客様と綿密な打ち合わせをしていますし、納品前には十分なテストを行って、お客様側でも受け入れテストを行います。
納品時にはマニュアル(操作説明書)などが提供され、お客様の導入教育の時間を取る場合もあるのですが、それでもお客様からの問い合わせはなくなることがありません。
では、お客様はどんなことを問い合わせてくるのでしょうか?
◎操作方法についての質問
なぜか、これが一番多いです。
質問には基本的な問い合わせもあるのですが、操作上の細かい点についてのことが多いです。自社システムの開発では色々な機能を詰め込むことが多いので、操作も複雑になっていてマニュアルだけではわかりにくい部分も出てきます。
マニュアルの不備、と言ってしまえばそれまでですが、開発当初は費用の問題もあって「マニュアルは、簡易版でよい」という指示がある場合が多いです。また、詳細なマニュアルにするとお客様が読まない(読む暇がない、または読む気がしなくなる)ということになってしまいます。
次に
◎仕様的な問い合わせ
です。
「こういう仕様でお願いしたはずなんですが(そうなってない)」というものです。
これについては、お客様の思い違いであることが多いです。
ただ、開発時に要望として挙がったことは確かで、それをやらないことにした理由が記録として残っていないために問い合わせが発生してきます。
開発中には、議事録や課題管理表などに残していくことが一般的ですが、記録された項目が大量になってしまうと「どこにあるのかわからなくなる」となります。(笑い話に聞こえますが、経験された方は多いはずです。これが現実なのです。)
さらに
◎お客様からの調査依頼
もあります。
「こういう操作をしたのだが、うまく動いてくれない」というものです。
システムの不具合の場合もありますが、大抵の場合はお客様の操作ミス、または勘違い(正しく動いているのに、誤動作と思ってしまう)です。
システムの不具合の場合は、当然「瑕疵保障」の範囲として開発会社が対応するのですが、そうでない場合も原因の特定などには結構なコストがかかってしまいます。

こう考えると、開発側とお客様とでいくらしっかりしていても、保守の必要がなくなることはない、と言えそうですね。




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